つやピカだけが正解じゃない。石が最も色気を放つ仕上げとは?

杉並区荻窪の石材問屋・大徳石材工業の

大代(おおしろ)賢太郎です。

墓石や外柵などの石材には、

用途やデザインに合わせて

多くの仕上げ方法があります。

本磨(鏡面)仕上、小叩き仕上、

ビシャン仕上、ノミ切り仕上、

コブ出し仕上、バーナー仕上など、

石材のプロであればお馴染みの加工ばかりです。

最近では、皮革のような質感が人気の

「レザータッチ(レザーフィニッシュ)」といった、

モダンで個性的な仕上げも登場しています。

そんな多彩な仕上げの中でも、

私が特に魅力を感じているのが

「水磨き仕上」です。

派手さこそありませんが、

しっとりとした質感の中に

“渋さ”や“色気”を感じます。

一般的な本磨仕上では、

研磨盤で80番(荒摺り)からスタートし、

数段階の研磨工程を経て#2000、

最後にバフで仕上げることで、

鏡のようなツヤが出ます。

しっかり磨かれた鏡面には

弊社の社屋が映り込むほどです。

ちなみにこちらは研磨作業をしている様子です。

一方、水磨き仕上げとは、

この研磨工程を#500~#800程度で

止めた状態を指します。

ツヤは出ませんが、

マッド感がなんとも味わい深いです。

ただし、工程を“途中で止めれば良い”

という単純なものではありません。

特に黒系の石では、

研磨盤の跡が残りやすく、

太陽光の下では

ムラが目立ってしまうことがあります。

ではどうするか。

ここからは昔ながらの方法になりますが、

ハンドポリッシャー用の砥石を使い、

最終仕上げを手作業で

丁寧に整えていくしかありません。

時間のかかる作業ですが、

このひと手間が仕上がりの

深みを決めます。

この作業を見ていると、

私はいつも“男性の渋さ”に

重ねてしまいます。

長年の経験や苦労がにじみ出て

はじめて生まれる味わい。

それは石も人間も同じなのだと思うのです。


石材問屋・大徳石材工業株式会社 大代賢太郎
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