ディズニーに学ぶ、墓石業界の夏と秋戦略

杉並区荻窪の石材問屋・大徳石材工業の大代(おおしろ)賢太郎です。

ここ近年は毎年のことですが、墓石業界では夏場に売上が落ち込みます。

お盆前までは多少の動きがありますが、7月後半から8月にかけては

「暑い時期に外出をしてお墓のことは考えるのは大変だから少し落ち着いてから…」

そう考えるお施主様が多いのでしょう。

お墓参りに来ても、ゆっくりされる方もぐっと減ります。

ただ、その反動で9月のお彼岸前後から一気に動きが活発になり、

秋は見積り・図面作成・現場対応が重なる“繁忙期”へと変わっていきます。

この季節の波は毎年のこととはいえ、やはり現場としてはなかなかハードです。

しかし、そんな波も見方を変えれば“チャンス”にもできると感じたのがこの記事。

「来場者数は横ばいでも、一人あたりの消費額(客単価)が伸び、利益を大きく伸ばした」
(出典:日本経済新聞「オリエンタルランド、体験の質で最高益」2025年10月21日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC209H30Q5A021C2000000/

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドが、来場者数がほぼ変わらないにもかかわらず、

一人あたりの消費額(客単価)を大きく伸ばし、過去最高益を達成したそうです。

記事によれば、新エリア「ファンタジースプリングス」や季節限定イベントなど、

“体験の質”を高めることで「行く理由」と「過ごす価値」を生み出したことが成功の要因とのことでした。

この考え方は、私たち墓石業界にも十分に通じると思います。

たとえば、夏を「仕込みの季節」ととらえ、秋に向けた準備や提案を前倒しで行う

「秋彼岸までに建墓予約キャンペーン」や「オンライン相談会」など、“今動く理由”を考えてみてはいかがかなと思います。

また、夏の閑散期だからこそ“体験価値”を意識した提案をしていくのもよいと思いました。

「実際に墓石に文字を彫るサンドブラスト体験をしてもらう」

「お墓のデザインを一緒に考えるワークショップ」など、

“モノを売る”のではなく、“体験を届ける”ことで満足度を高めることができます。

私たちが扱うのは「石」ですが、本当に届けているのは“想い”のはずです。

ディズニーが季節ごとに体験をデザインしているように、

これからは「夏は準備」「秋は感動」という流れを意識して、

季節に左右されない“体験”を考えてみるのはいかがでしょうか。


石材問屋・大徳石材工業株式会社 大代賢太郎
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